その金銭的効果を検証2 ~雑誌・会員誌編~
「マニュアル編」如何でしたか?
白犬の尻尾でした?(オモシロイ)
もう少し、気楽な感じでお伝えしようと思ったのですが、ついつい真剣に計算なんぞをしてしまい少々肩が凝ったかもしれませんね。でも、マニュアルをPDFで提供した場合の金銭的な利点、欠点はわかって頂けたのではないでしょうか。
マニュアル編では、主に印刷費や保管料を中心した経費の節減効果を検証しました。マニュアルという性質上、PDFにしたからといって、さすがに売上げを上げるというところまではいかなかったようです。
今回は、PDFがよく使われるもう一つの分野である、雑誌・会員誌に焦点をあててみようと思っています。
「いざという時に必要なマニュアル」と違って、「ほっとしたとき読む雑誌」は、経費節減の他に、売上げアップにつながる効果があるかもしれません。
それでは、本編の始まりです。
おっと、その前にちょっとお知らせ。
まず、マニュアル編を読まずにこれを読んでおられるあなた。別に問題はありません。でも、できればマニュアル編の「始めに」と「きっかけ」だけざっと目を通してもらえませんか?このお話を書いた背景が分かり、少しは楽しく読めるかも知れません。
もう一つ。前回もお伝えしましたが、このお話は、ブック形式でもご覧頂けます。ここをクリックしてみてください。PDFをご所望の方は、こちらをクリックしてください。
最後に著作権のお話です。誠に申し訳ないのですがこれも著作物です。何卒、商用、非商用に拘わらず、本編の一部または全部を転写、転載、編集することを固くお断りしますね。
雑誌をPDFで配布することの利点は何でしょうか?
マニュアル編では、再配布用の在庫とコールセンターの要員を削減できるというお話をしました。10種類の製品に各3冊のマニュアルがある場合、約300万円/年の削減ができそうだということもお話しました。その一方で、PDFだけだと3つの欠点のために効果が半減すること、及びその解決方法もお話しました。
雑誌にもこの削減効果は期待できそうな気がします。でも、雑誌にはそれ以外の効果も期待できそうな気がするのです。
「そういえば、数ヶ月前にハワイの特集記事が載っていたなぁ」
「来週、急にイタリア出張なんだけど、クレジットカードの会員誌にローマの記事があったな。今月号だっけ?先月号だっけ?」
「来週の合コンの場所を決めなくちゃ。昨日配っていた無料雑誌は銀座の特集だったよなぁ」
こんなことを思う時って、どういうわけか仕事中なんですよねぇ(私だけかもしれませんが・・・)。
まさか、仕事中にこれらの雑誌を広げるわけには行きませんし、第一、そう都合よく見たい雑誌がかばんに入いっているわけがありません。
でも、これらの情報が見開き様式で且つオンラインで今見られたらどんなに便利でしょう。
通常のホームページでは、こういった「記事」が意外と簡単に探せません。わかっているのはアバウトな発行時期だけなので、適切なキーワードが中々思い浮かばない。キーワードを入れても、ホテルやレストランの情報が出てくるだけで、「記事」が見つからないという経験をもつのは私だけではないと思います。
雑誌をPDF化することにより、経費の節減だけでなく、記事の閲覧率を上げ、広告や通販の売りにつながる効果がありそうな気がします。後半ではこれらの売上げアップの効果についても考察します。乞う、ご期待です。
ところで、雑誌といってもいろんな種類がありますよね。市販の週刊誌、月刊誌、季刊誌の他、年間購読で自宅に送られてくるもの、或いは店頭や街角で配られるものからカードや保険などの会社から毎月送ってくる無料の会員誌まであります。当然、その種類によって雑誌を運営していくための収益構造や製作コストは違ってきます。これら全ての雑誌について考察できるといいのですが、門外漢の私にはそれだけの深い知識や経験がありませんし複雑な計算をする頭脳もありません。第一、そこまでお話を書くことに燃えているわけではありません(苦笑)。
そこで今回はできるだけ共通する点にだけ注目し、考察することにします。
有料、無料を問わず、雑誌や会員誌を発行する主な目的は各分野の最新の情報を伝えることだと思います。そして、伝達する情報に関連した広告や通販を紙面で扱うというのが共通する収益モデルのはずです。
ここで異論のある方はどうぞご意見を下さい。ありがたく拝聴します。でも、ここでは兎に角そのまま進めることにします。
想定する雑誌は1回の発行部数が1万部の100ページ程度の月刊誌で、広告や商品販売(通販)が主な収益になっているものとします。雑誌は無料で配られる会員誌のようなものを考えていますが、有料であっても計算上はあまり影響しないように努力します。
経費削減の為のPDFの使い道は簡単です。
バックナンバーを印刷物からPDFでの保存、供給に切り替えるだけです。
「昨年の7月号を入手する方法はありませんか?」
という読者の要望に応える為の経費を節減します。
問合せ毎にオンデマンドで簡易印刷して提供するという方法もありそうですが、需要の数は発行部数から較べると極小であり、そこまでやる価値はなさそうです。
従って、在庫を何冊か持っておくか、PDFをオンラインで提供して対応するしかないという気がします。在庫の中から多少売れたとしても大した儲けにはなりそうにありません。むしろ経費の方がかかりそうです。
そこで、在庫を減らし、殆どはPDFで提供することにします。
1万部の発行部数に対して各号100冊の在庫をなくすと12か月で以下の部数が削減できます。 100×12=1,200冊/年
1冊当りの印刷費用を@200円とすると、
1,200冊/年×@200/冊=\240,000/年
の印刷費削減となります。これにマニュアルと同様に保管費用を足します。保管スペースの家賃を\5,000/㎡・月、1㎡当りの保管できる冊数を100冊とすると保管費用の削減分は以下になります。
\5,000/㎡×1,200冊/100冊/㎡・月×12ヶ月=\720,000/年
従って、PDFによる年間の経費削減効果は以下になります。
\240,000/年+\720,000/年=\960,000/年
発行部数1万部の年間印刷費は
@200×10,000×12=\24,000,000/年
ですから、約4%の節減効果となります。効果ありと見るか、なしと見るか。京都議定書の削減目標である6%達成でさえ危ぶまれる今日この頃、4%は大きい?
すみません。脱線癖が久々にでました。
PDFファイルにする為の費用は、Acrobat等のソフトウェア代金が約3万円。変換作業は1冊当り10分ほどです。時間給@1,000/円とすると、変換費用は以下になります。
@1,000×10分/60分×12冊=2,000円/年
やはり、PDF化による効果は大きいと思います。
「雑誌はページのレイアウトも重要なポイントの一つなんですよ。縦にたらたら表示されるPDFじゃ、見開きでレイアウトされたページなんかもうまく読めないじゃないですか」
その通りですね。確かにこれが解決されないと効果は半減でしょうね。でもこの点については、前回のマニュアル編でもお話した方法で解決できるのではないでしょうか。つまり、ページの見開き感覚を表現できるツールがあれば、PDFと併用することで96万円の削減効果を半減させなくてすみそうです。今一度マニュアル編でまとめたPDFの欠点をまとめておきましょう。
マニュアルと違ってそれ自体が収益源となる雑誌においては、この削減効果だけで「PDFはすばらしい」とは言い過ぎかもしれませんね。
そこで、冒頭でもお話したPDFをオンラインで提供することにより、売上げをアップすることができないか考えて見ましょう。
雑誌の発行部数を増やしたいという願望は、雑誌社のみなさん全てに共通することだと思います。
ではなぜ、発行部数を増やしたいのかというと、広告収入や通販の売上げが増えるからですよね。
広告や通販の売上げが増える理由は(或いは増やせる理由は)、読者数、つまりは延べ閲覧時間が増えるからだと思うのです(少々独自の論理を展開している感じがしますが)。
もし、印刷物の発行部数を増やさずに閲覧時間を増やすことができれば、印刷費を増やさずに売上げアップになりそうな気がします。閲覧時間が増えるということは論理的には、単位期間当りの読まれる時間が増えるということです。わかり難い表現ですね。言い換えると、読む人と読む場所が増えれば、読まれる利用時間が増えるという意味です。
例えば、1万人が、毎日寝る前に15分雑誌を読む場合、1日当りの利用時間は、
15/60×10,000=2,500時間/日
となります。
もし、読む人が倍の2万人になって、寝る前の他に会社(休憩時間!)で15分間読むようになったとすると、
30/60×20,000=10,000時間/日
と4倍になります。
これを利用時間のアップと呼ぶことにします。利用時間がアップすると、広告費用も上げられますし、通販の場合には直接売上げがアップします。尚、「利用時間」はこのお話の中だけの定義です。専門用語としてどこかに定義されているものではないので、人に言って恥をかかないようにご注意下さい。
さて、利用時間をアップするには読む人か読む場所を増やせばよい、ということは分かりました。
ただ、読む人を増やすのは印刷物の場合は大変です。有料の場合は置いてもらう書店を増やさねばなりませんし、販促費用も増やさねばなりません。第一、これらを増やしたからといって、投じた費用に見合う利用時間のアップが得られるという保証はありません。予め印刷部数も増やす必要があるので、かなりの覚悟をしなければなりません。
しかし、もしそれが無料の雑誌なら、同じものをPDFで供給することでさしたる先行投資をせずに読者数を増やすことはできそうです。印刷物に、「オンラインでダウンロード可能」って告知するだけでもかなりの効果があるはずです。会員誌の場合は無料で見せることで、会員数が増えることを期待できるかもしれません。オンラインで見ても印刷物は欲しいですからね。或いは家族会員もパスワードで見られるようにすると、少なくとも読者の数は増えるはずです。一方で、有料雑誌や一部の会員誌は、誰もが無料でダウンロードできてしまうと印刷物の売上げや会費収入が減少し、逆効果と考える方もいるでしょう。従って、全ての雑誌に適用できるというわけにはいかないかもしれませんが、雑誌の一部やバックナンバーをPDFで提供することで、100%とは言えないまでも効果をだすことができそうな気がします。
そこで、有料、無料に拘わらずPDFを提供することで見かけ上の読者が10%増えたとすると、利用時間は
15/60×11,000=2,750時間/日
となり、250時間/日の増加となります。
オンラインで全ての内容を提供することが印刷物の発行部数に悪影響を及ぼすか否かはよく議論があるところです。ここで、少しだけ私の経験をお話しますと、日本と米国の雑誌社では少し考え方が違うようです。日本の場合、最新号を全てオンラインで無料公開しているところは未だ少ないようです。やはり印刷物の売上げが減るからでしょうか。しかし、米国の場合は結構あります。確かに一部内容がみられないこともありますが、日本のそれに比較すると削除されている割合はわずかで、ほとんどの内容が見られることの方が多いようです。米国の多くの雑誌社は、オンラインで提供しても印刷物の売上げが減ることはないと考えているようです。オンラインで読む状況や環境と、印刷物を読む状況とは異なり、相乗効果はあっても足をひっぱることは少ないと考えている節があります。
オンラインと印刷物とでは読む環境がちがいます。
これが利用時間を増やすもう一つの要素である「場所」を増やすヒントになります。
随分昔の話です。1980年頃にウォークマンが大ヒットした時、「ウォークマンは、移動時の音の切れ目をつなぐ」と言われたことがあります。
「外出の際に、移動した先ではBGMも含めて音楽が流れたり、聞けたりする環境にあるが、特に歩いて移動する最中は音楽が途切れてしまう。これを解消したのがウォークマンであり、若者の要求に合致した・・・云々。」
ユビキタスの始まりですね。
通常、雑誌は居間、トイレ、書斎などで読むことが多いようです。
通勤時や職場でも雑誌を読むことがありますが、移動時には予め、かばんに入れておく必要がありますよね。確かに印刷物には印刷物のよさがありますが、オンラインでも供給することにより、それがPCであれ携帯であれ、雑誌の場合も「途切れていた空間」を埋めることができそうです。
それでは効果を計算して見ましょう。
今までは、寝る前に15分だけ読んでいたとします。PDFを提供することで、職場やコーヒーショップ或いは空港のラウンジで更に15分読んでもらえる時間が増えると仮定すると、
30/60×10,000人=5,000時間/日
これに、先ほどお話した読者数増加の効果10%を加味して計算すると以下になります。
30/60×11,000人=5,500時間/日
2,500時間/日からプラス3,250時間/日増えたことになり、220%のアップです。
余談ですが、RealReadの実際のアクセス記録を見ると、雑誌の閲覧は月~金の昼間が多く、土日の利用は少ないのです。恐らく、夜間や土日は印刷物の雑誌を見ているのでしょうね。オンラインが印刷物を補足していることを裏付けた一つの例と言えそうです。
では、この利用時間の増加がどう収益に繋がるのでしょうか?
どのくらいの広告費がそれまでに取れていたかにもよりますので、ここでは2ページ毎に1つの広告が入り、平均で5万円/月の広告費が取れていたとします。理論上の閲覧時間が220%増えたわけですから、広告費は本来2.2倍になってもいいはずです。まあ、実際にはそうは行かないでしょうが、20%くらいは値上げできると考えてもいいのではないでしょうか。
雑誌のページ数を平均100ページとすると、従来は
@50,000/広告×100/2=\2,500,000/月
の広告収入に対し、その20%増しの収入が見込めます。
従って、PDFによる効果は以下のようになるはずです。
\2,500,000×0.2×12ヶ月=\6,000,000/年
「世の中そんなに甘くないんじゃないかなぁ」
確かに・・・(苦笑)。
では、「そんなには儲からない」と思う根拠はなんでしょう。恐らく皆さんはPDFと印刷物とでは、読みやすさが随分違うというところが気になっているのではないでしょうか。
或いは、利用時間を記録として数値化できないと、発行部数のように広告主を説得する材料にはならないと思っておられるのかもしれません。
「読みやすさ」は今やいろんな方法で解決できます。RealReadもその一つですし、Flashにだって解決できます。アップル社のiPhoneのように携帯電話でも快適に見られる世の中が、もう直ぐそこまで来ています。インターネットが繋がるところはオンラインで、トイレではゆっくりと印刷物を。いやいやひょっとするとトイレや風呂場にもモニターが付く時代が直ぐ来るかもしれません。
利用時間の記録について問題なのは印刷物のモニタリングでしょうね。オンラインの方はさほど難しくありません。もし、印刷物の場合を前述のように推定で計算さえできれば、オンラインの方はページ毎に、何曜日の何時にどれだけ見たかまで、簡単に拾うことが可能です。少なくともRealReadシステムはそれが可能です(お気をつけください。時々CMがはいります)
印刷費用削減が年間\960,000、売上アップが年間\6,000,000。
PDFのいくつかの欠点を補うことを前提としていますが、話半分としても、かなり魅力のある効果だと思います。
しかし、PDFには開拓しきれてない売上げアップを期待できる使い方がまだあるのです。未開拓というだけあって、実際にお目にかかるケースは未だ数例しかありませんが、とてもよいヒントを与えてくれることに違いはないと思います。
効果は、ほんの少し従来の印刷物に手を入れることで可能になります。そしてその方法には2つあります。まず一つ目。
PDFにハイパーリンクが貼れる事を知っている方は多いと思います。目次のページから所定のページに飛ばしたり、インターネットを経由して関連サイトに接続できる機能です。この機能を利用して広告収入を上げます。印刷物の既存広告主に以下のことをお話下さい。
「雑誌がオンラインでも見られるようになります。その際、御社の広告に、お好みのWEBページへのリンクをつけることができるようになります。」
「従来5万円の掲載料に、プラス1万円でリンクをお付けします。リンクをつけなくても、御社の広告を削除するなどと不埒なことは致しません。」
新たな広告主を見つけるのは大変なことですが、この場合は付加価値をつけるだけで、同じ顧客から収入を増やせます。
「そんな簡単にいくの?」
保証はしません(笑)。しかし、この手法で売上げをアップさせたところが何件かあるのも事実です。
たったこれだけのトーク(?)で、既存の広告主の半分が賛同してくれると仮定すると以下の増収が望めます。
@10,000/広告×100/2÷2×12ヶ月=\3,000,000/年
PDFのまま表示したのでは縦方向の表示となるため、通常のWEBページと同様に最後の方はあまり見られない可能性があります。それでは広告主は怒ってしまいます。調べたいことが明確なマニュアルと異なり、ぺらぺらとめくりながらいつの間にか最後まで読んでしまった、という感覚が大事なのかもしれません。効果を最大限に活かすには、RealReadのような横方向のページ移動ができるツールを利用する必要があると思います。
二つ目。
仮想雑誌を作るという発想です。例えば、ハワイ特集といった記事が過去何度か紹介された場合、ある時はオアフ島であったり、ある時はマウイ島だったりします。或いはサーフィンに最適な海岸という特集だったかもしれません。
これらは違った号で紹介されているので1冊にまとまっていません。編集会議では、一つにまとめ、特集号にするという案が出されますが、印刷費や書店での陳列場所の確保、或いはカード会社のような場合、そのテーマだけで1冊を占める雑誌を発行することができないなど、印刷をするという前提では中々実行に踏み切ることができません。
中古車情報を扱った場合では、ワゴン車、セダンといった車種別や価格帯別の記事をメーカ別にまとめなおすことで新たな特集号ができることはわかっていても、費用対効果が明確でないので実行できないということもありそうな話です。
そんな時、仮想雑誌を考えてみてはいかがでしょう。
特集記事を一つのPDFにまとめ、目次を作って出来上がり。実際にはページ番号の整合性や体裁の問題もあるのでここまで簡単ではないでしょうが、それでも編集作業は殆どないに等しいでしょうし、印刷費はゼロです。とても低コストなPDF雑誌ができあがります。そして、ここからが大切なのですが、過去の特集には広告が入っています。ここにハイパーリンクをつけて、新たな広告費用を頂戴するということができます。うそのような話ですが、実際この方法でオンラインの仮想雑誌を出しておられるところがあるようです。新たなパッケージツアーの申し込みや広告を加えれば、更に売上げアップです。
PDFだけでは雑誌のよさが100%発揮できないのはこの場合でも同じです。横方向にページ移動する工夫が必要です。更に、ハイパーリンクが何回クリックされたかといった記録も要りそうです。でも、これらはさほど難しい問題ではなさそうです。
少なくとも、1回の特集で以下の広告収入はありそうです。
@50,000/広告×100/2=\2,500,000/回
印刷費が不要なので、ほとんど坊主○儲けです。
笑いが止まりません?

まとめましょう。
まず、印刷費と保管料の節約として、
\960,000/年
利用時間が増えたことによる広告収入アップが、
\6,000,000/年
ハイパーリンクをつけることで、
\3,000,000/月
そして、新たなる仮想雑誌発行によって、
\2,500,000/回
世の中、そんなに甘くはないということは重々承知です。でも10%しか達成できなかったとしても、1万部発行の雑誌でこの効果はすごいと思いませんか?
コストは、PDF作成ソフトのAcrobatに3万円、変換工賃が数万円。PDFから横方向にページ移動させるツールがおよそ月3千円程度。さあ! 何をためらっているのですか?(何回目かのCM)
これで、PDFはすばらしい~雑誌・会員誌編~、はおしまいです。やはり、PDFはすごいですね。
マニュアル編でもいいましたが、あくまでPDFがすばらしいという趣旨でのお話です。コマーシャルはついでです。
昔あるところに、やせ細ったコンピュータのプログラマーがおりました。当時のコンピュータはメモリがとても少なく、プログラムを32キロバイト以内で作らなければなりませんでした。基盤の上には汗が飛び散り、ショートしてしまうのではないかと思う程、それはそれは血の滲むような努力が伴う開発でした。でも今は、無尽蔵なメモリと光のような速さをもつプロセッサーのお陰で昔の苦労は全く必要ありません。プログラマーは今ではメタボリックを気にするようになりました。ただ、もし昔のような努力をする人が今でもいたら、更に高速でとてもコンパクトなプログラムができ上がるのかも知れません。
WEB上のホームページでよく見かける永遠に(無尽蔵に?)続く縦長のページ。これはもはやページと呼ぶには程遠い一種の巻物です。所詮、コンピュータ屋が考えたプリンターのロール紙と同じ概念です。プログラムのデバッグをする以外で、こんな様式が見やすいわけがありません。
巷では、「将来、印刷物は激減するかもしれない」という話も聞きます。地球環境が煩い(最近ではウザイとも言うらしい)このご時勢に、異論を唱えるつもりはありません。でも、A4とかB5という限られた用紙の中に、どのようにコンパクトに情報を詰め、読者の目線をどこにもってくるか、という血と汗の工夫が詰め込まれた「印刷のノウハウ」を失ってはならないし、オンラインの世界でもより一層活用すべきだと思うのです。